デコラル瓦版24:曲面アルミ建装材2

デコラル瓦版(NewsLetter)ではアルミなどの金属へ昇華転写と複雑な形状へのパウダーコーティング(粉体塗装)技術を合わせたシステムの製造を行うメーカーDecoral社の加飾物や技術をご紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
設計業界の人がどの部分に関心を持っていただいているか、天然木材や既存のビニール貼り手法との違い、木目調の曲面アルミ建装材の構造や製造方法などを紹介します。
 
 
 
直径約2mサイズの木目調な湾曲アルミ建材サンプル
 
 
建設業界の方、設計事務所の方の関心はどのあたりのポイントなのでしょうか?
 
 
Decoralシステム建装材の、曲面に付けた木目調の仕上がりが美しいところです。
 
既存のものでは、このような曲面にできないのです。湾曲面でここまでの角度があると、ビニール貼りではしわになってしまいます。ここまでの湾曲では、シート張り建材では難しいです。Decoralシステム建装材を使えば、今までには技術的な問題で実現できなかったようなクリエイティブなデザインの曲面建材が創造可能になるところです。
 
 
湾曲アルミ建材サンプルを上から見て
 
 
 
 
天然木材との比較ではどうですか?
 
このような直径約2mサイズの木目調な湾曲アルミ建材を天然木材で作成するとしたら、太い幹から切り出さないといけないので非常に価格の高い建材になってしまいそうです。
 
天然の木材に熱をかけて曲げることもあるようですが、さすが限度があるようで、ここまでの曲面にはできないのではないでしょうか。
 
 
 
 
 
 
木目の見栄え的にコストとの兼ね合いになる部分は?
 
実はそういう部分があります。この直径約2mのサンプルはどの4面を見ても曲面ごとに木目が続いていますね。見た目は一見全く問題なく美しい感じです。
 
 
しかし端から端まで、部分部分を全面じっくり詳細に見ていくと、
 
 
目立たない部分に実は不連続な箇所があります。
 
右側の側面、中央付近の木目がずれている
 
 
よくよく見るとこういう不都合な点はあるものの、全体的な見た目は全然問題に感じませんね。
 
 
例えばこの直径約2mの円の一部を切り取ったサンプルのような、大きなサイズの曲面アルミ材にそのまま大きな昇華転写フィルムを使うとコスト的な問題が発生します。円柱の4面に実際に使用するフィルム分量はそんなに必要ないわけで、木目調昇華転写フィルムのかなりの部分が無駄になってしまいます。
 
そのあたりの都合なのか、このサンプルには不連続な場所がありますね。曲面アルミ材の直径よりは、少し小さめなフィルムを使って切り貼りしたようです。ここはコストをどれぐらいかけるか、予算との兼ね合いになってくるようです。
 
 
フィルムを無駄なく使うような貼り付け方に対して、デザイン的に一番美しくなるような、曲面に最適に沿ったような木目にするのにもそれなりにコストがかかりそうですね。
 
 
 
 
 
 
構造や製造手順を教えてもらえますか?
 
完成後にぐいっと曲げるわけではなく、湾曲させたアルミ材を溶接後に、外側を研磨します。
 
 
粉体塗装コーティングなどの後で、なめらかな外側部分4面に昇華転写フィルムを張り付けます。
 
 
その後、加熱しながら空気を抜いて真空にして転写(バキューム転写)して完成です。
 
 
デコラルシステムでアルミや鉄などの金属に粉体塗装を
 
 
 
 
 
 
Decoralシステム建装材の特長
 
  • 曲面の木目調仕上がりが美しい。
  • 海外で最大20年保証の耐UV性仕上げ。
  • 多種多様な無数の木目調カラーや大理石模様他のカラーをご用意。
  • どのタイプの仕上げも耐スクラッチ性(ひっかき耐性)を付与。
  • 最大長さ24フィートまでの複雑な押し出し材を装飾可能。
  • リアルなデザインの光沢、マット、およびテキスチャー仕上げをご用意。
  • オプションで落書き防止仕上げも。
 
 

Decoralシステムで様々なタイプの表面加飾を施された直線/曲面の木目調アルミ材が作成され建材として使用されています。ぜひお問い合わせください。