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『シャツラック Easy』のご案内第二弾です!

小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレーム『シャツラック Easy』を前回発表 しました。Tシャツに、シャツラック Easyを装着して転写機へ→ 装着したまま熱プレス→ 装着したまま取り出しで、作業効率UP!

Tシャツ拡張用のフレームで、転写作業時の効率アップ、火傷避けに効果等を期待できるものです。

 

「特に、熱プラテンを上下旋回開閉する「あおり式とかヒンジ式と呼ばれる転写機の場合は、上下空間が狭いので効用大とお伝えしました。今回は実際の使用方法についてです。

あおり式転写機のプラテンは上昇させると手前側は大きく開きますが、奥の方は非常に狭いスペースしかありません。ここに手を差し込んでのシャツ拡張作業は注意を要します。プラテンに触れて、火傷し易いのです。

写真1 Tシャツを楽に転写機にセット、そのまま熱プレス可能

写真1のTシャツは、シャツラック Easyを通して広げられた状態で、転写機に立てかけられています。シャツラック Easyを使えば、このようにシャツをぴんと張った状態に維持させることが出来ます。ですから、狭いスペースであっても、手を奥に差し込む必要は無く、安全にセット作業が出来ます。転写機にセット後に、そのまま(Tシャツにシャツラック Easyをセットしたまま)で熱プレスを行います。転写後の取り出しももちろん簡単です(写真2)。

写真2 熱プレス後、シャツラック EasyごとTシャツを楽に取り外し

 

ここで使用方法についてのアドバイスです。

写真3 Tシャツとシャツラック Easy

転写機の奥中央に支柱があって、奥行き方向スペースが十分ある場合:

写真3のシャツラック EasyとTシャツは、転写機の奥中央に支柱があって、奥行き方向スペースが十分ある場合の上下です。

写真4 支柱が奥にある転写機なら左右の中心出しが容易

この上下位置でTシャツと共にシャツラック Easyの中央上部のフレーム凹みを転写機支柱に押し当てれば、簡単に左右の中心が出せます。

支柱が奥にある転写機なら、Tシャツに、シャツラック Easyを装着して転写機へ(容易に左右の中心出し)→ 装着したまま熱プレス→ 装着したまま取り出しで、作業効率UP!

 

転写機の奥行き方向スペースが十分にない場合:

それに対し、あおり式転写機では、中央上部のフレーム凹み部を差し込むだけのスペースが無い機種が多くあります。この場合は、フレーム上下を逆転させて使用します(写真1、写真2参照)。スペースが狭い機種でも、シャツラック Easyの使用が可能になります。

写真5 奥行方向が十分ではない転写機の場合は上下を逆に

 

お使いの転写機寸法が特殊で、上記使用方法でもシャツラック Easyを利用できない場合はご相談ください。特別仕様のシャツラック Easyも検討させていただきます。

 

 

※2018.8月に小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレームの商品名称を変更しました: 楽枠ライト → シャツラック Easy

 

「売らないシステム」のご紹介

今回は「売らないシステム」のご紹介です

写真のシステムが何か分かりますか?

写っているプリントヘッドは固定型ラインヘッドです。そうです。これは当社が開発して、国内だけでなく米国輸出も開始した可食インクを搭載したフードプリンタです。

フードプリンタは販売商品ですが、ご紹介する搬送システムは販売品ではありません。水平方向に細長くガイドが伸びているものが搬送システムです。これが、今回ご紹介する売らないシステムです。

では、何のためのご紹介でしょうか?皆様にとってのメリットは何になるのでしょうか?このような疑問を持たれるのは当然です。答えはこのようになります。

前回は、当社技術者による Monti Antonio社 M-76型転写機の出荷前確認作業やMonti Antonio社との歩み をご紹介しました。問題の無い確かなものをお客様にお届けしようとする当社、株式会社サンリュウの姿勢をお伝えするためでした。今回の搬送システムは、分速30m以上の高速プリントが安定して持続できるのかを実証するための社内テスト目的で開発したものです。

今回も前回と同じく、当社の顧客本位の姿勢をお伝えしようとご紹介する記事です。

 海外へフードプリンタを販売する時には、各地域ごとに使用できる、承認された色素が異なります。当社の日本製インクは海外では販売できません。米国輸出時には、米国で承認された色素でインクを用意しなければなりません。インクメーカーとの共同開発になります。搭載するヘッドに合わせた吐出用波形を用意して、インク粘度も調整します。試作した新しいインクは、印刷適性をチェックしなければなりません。
今回ご案内している搬送システムを活用して長時間の連続印刷を行い、インクの安定性を確認するのは当社の役割です。

 このように書き始めていたのですが、海外代理店に当社の様子を伝えた所、自分たちのデモ機でも同じような確認テストを出来るようにしたいと引き合いが入りました。この記事が載った頃には、海外への販売が決まっているかも知れません。「売らないシステム」は、「売ることもあるシステム」に訂正が必要になるのでしょうか。

 

Monti Antonio社との歩み

「貴社の転写システムを日本で販売できないかどうか、問い合わせしました」

こう、インターネットで検索して見つけたイタリアの Monti Antonio社に問い合わせを入れたのは 2002年の11月です。もう16年前になります。以後、直輸入を開始して、大型フラットベッドタイプから輪転高速機までの様々なタイプのシステムを日本で販売してきました。写真のシステムは小型輪転リボン布用転写システム、M-76型です。

ご覧の写真のように、納入前には、当社技術者が出荷前の確認作業を行います。当社の自慢は、15年のアフターサービス必要期間でメーカー技術者の出向要請をしたことが一度しかないということです。その一度も、顧客へ納入後にシステム中心部まで分解しなければならないメーカーのヒーター組み込み不良によるもので、通常のアフターサービスでは必要の無いレベルの物でした。通常のアフターサービスでは、大型輪転システムのフェルト交換作業などを含め、豊富な経験を持った社内技術者が対応しています。

 現在は、Monti Antonio社システムを取り扱う他の商社も出てきています。それでも、少なくないお客様から、営業をしないでもご購入の際にご指名頂ける理由を、20年以上前に取り組んだインクジェット昇華転写印刷のカラーマネジメント技術を含めた当社技術サポート力と捉えています。「しわが発生するので下紙が悪い。もっと薄いものが良い」と訴えてこられたお客様がいらっしゃいましたが、当社サービス技術者がシステムの使用方法をアドバイスした結果、同じ下紙を問題なく使えるようになった例などもあります。

ここで、新規に転写システム導入をご検討に皆様に是非ともお伝えしたいことがあります。他社の転写システムと比較すると、Monti Antonio社システムは高価です。迷われると思いますが、予算が取れるのであれば絶対お勧めです。当社のお客様で、導入後にシステムに苦情を言われるお客様はいらっしゃいません。予定されたご商売が無くなったところ以外は、ほぼ満足され、多くが二台目以降もMonti Antonio社システムを導入されています。

 当社も、昇華転写印刷取組み時期にアジア製の廉価なシステムを取り扱ったことがあります。それなりの活用はされたのですが、比較すると頻繁な故障対応が必要な上、品質が限定されていました。当社の顧客で、高い印刷品質で各社の目標になっているお客様も、お使いのシステムはMonti Antonio社のものです。このシステムをお勧めしているのが(株)サンリュウであるということをご検討材料の中にお加えください。

→ さらに詳しく Monti Antonio社の転写システム について

 

 

小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレーム『シャツラック Easy』

小型熱プレス機でオリジナルTシャツ作成に使うとすごく便利! な、Tシャツ拡張フレームをご用意しました。作業時の効率アップが見込め、火傷避けにも効果があります。特に、熱プラテンを上下旋回開閉する機種の場合は、上下空間が狭いので効用大です。

Tシャツに、シャツラック Easyを装着して転写機へ→ 装着したまま熱プレス→ 装着したまま取り出しで、作業効率UP!

 

小型熱転写機で昇華転写/カラーコピー転写でのオリT作成用拡張フレーム

 

皆さんは、熱プレス機テーブルにシャツを載せて、プラテンに触れて火傷しないよう気をつけながらシャツを広げる作業をされていると思います。

 

Tシャツを綺麗に広げて転写機に載せないと、しわ等で転写失敗することが…

でも転写作業時は高温になってるのでTシャツを広げるのがけっこう大変。

 

又、テーブルにシャツを載せてからでないと、シャツを広げる作業は始められません。外段取りで作業が出来なければ、一着当たりの作業時間を短くすることが出来ません。

Tシャツ拡張フレーム『シャツラック Easy』があれば外段取り可能に

 

この外段取りを可能にするのが、Tシャツ拡張フレーム『シャツラック Easy』です。熱くなった熱プレス機テーブルでなく、通常のテーブルでのシャツ拡張作業が出来、そのまま熱プレス機テーブルへ移載できるので火傷のリスクも最小になります。垂直プレス水平移動方式でなく、あおり式とかヒンジ式と呼ばれる熱プラテンを上下旋回開閉する機種の場合は、開いても上下空間が狭いので効用大です。

熱くなった熱プレス機テーブル上でなく、火傷の心配のない場所でシャツ拡張作業が可能

 

下記の用途への採用をご提案します。

1)シャツ前面、背面への画像転写用途
2)脇部への画像転写用途
3)拡張作業の外段取りで高速作業用途
4)転写紙跡を無くす「ピットレス転写」用途

Tシャツ拡張フレーム『シャツラック Easy』のサイズは、シャツに合わせてSサイズからXLサイズまで伸縮可能です。ご採用の場合は、転写中に前処理や後処理作業を行えるよう1本でなく複数本ご購入いただき効率化を図るようお勧めします。シャツを拡張して待機させても、フレームは縦置きで重ねられるので広い場所を占有しません。特注サイズ、特注形状にも対応可能です。ご相談下さい。

 なお、「ピットレス転写」は、当社開発の特許申請中の技法で、ポリエステルTシャツへ昇華転写した時に、転写紙の形にシャツが凹んで跡が残る問題を解決する技法です。これについては、後日、又詳しく解説します。

 

※2018.8月に小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレームの商品名称を変更しました: 楽枠ライト → シャツラック Easy

 

 

 

 

 

 

シンプリ・システムの紹介

シンプリ(SimPri=Simple Print) 転写印刷システムのご紹介

株式会社サンリュウ

デジタル印刷非加熱転写システム シンプリ・システム (SimPri Transfer Print System)の紹介と解説記事です。

 

■シンプリシステムの転写原理

シンプリシステムは、転写シート上に形成された顔料画像層と接着層から成る二層を、被転写物へ転移して固着させる転写印刷システムです。

顔料画像層は、レーザープリンタや、インクジェットプリンタなどのデジタル手法だけでなく、スクリーン印刷などの従来方式、あるいは手描きなどでも形成出来ます。接着層は、インクジェットプリンタを用いて、接着剤インクを画像層の上に形成します。

シンプリシステム画像形成用レーザープリンタ

  (※システムの一例です)

 

転写シートとしては、陶磁器への無機顔料画像転写などに用いられてきたデカルペーパー(水転写紙)、水圧転写フィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどの非接着性の柔軟性フィルム、転写箔フィルムなどを用いることが出来ます。

画像層の上で未乾燥な接着剤インクは、粘着性を持っています。画像をキャリアシートから分離させられれば、被転写物側への転移は容易です。転写シートとして水溶性樹脂層を表面に持つシートを採用した場合なら、水分付与によって画像転写が可能になります。

 

 

転写作業は、転写機を用いての自動化、高速化をすることが出来ます。転写時の加熱や真空引きを必ず必要とはしないので、転写機等の設備を導入せず、手作業で転写を行うことも出来ます。

シンプリシステムを使った立体物への転写装置

 

■シンプリシステムの特徴

1)非加熱転写が可能
昇華インク画像の転写ではないので、染料がガス化するほどの高温をかける必要はありません。トナー画像層の直接転写ではないので、ホットメルト樹脂が溶けるほどの高温をかける必要もありません。

転写サイクルタイムを短縮するために低温で温める手法は有効ですが、室温での非加熱転写も可能です。耐熱性の低い素材への転写が可能です。但し、画像の被転写物への接着強度を高める目的の、後工程として比較的低温での加熱硬化処理は有効です。

 

2)立体物への転写も可能
転写シートとして柔軟性あるフィルムを採用して転写機で真空引きを行えば、平面への転写だけでなく、三次曲面を有する立体物への非加熱転写も可能です。

水圧転写のように転写シートを溶解させないので、画像変形の抑制と印刷位置制御が容易です。シンプリシステムは、昇華転写のように対象素材を限定しません。

 

UVプリンタでは困難なボトルネック部にシンプリシステムで転写

ワインボトルのボトルネック部分への転写例

 

3)幅広い素材に利用出来る
転写後の画像は、接着層を介して被転写物に固着します。接着層は有機物と無機物の両方に親和性を持つハイブリッド樹脂層から成るので、紙、木材、樹脂、金属、ガラス、陶磁器、ゴムなどの幅広い素材に強く接着します。

高温にしないので、耐熱性の低い素材にも転写出来ます。圧力をかけない転写手法も採れるので、加圧に対して脆弱なパッケージや発泡材への転写も出来ます。

 

紙箱と内容物の統括デザインも、シンプリシステムなら容易

化粧箱段ボールとマグカップへ同じデザインを使用

こちら(中央)は、↑ マグカップが化粧箱に入った状態

 

4)顔料画像の高い耐光性が得られる
顔料画像の耐光性が得られるので、自動車部品などの耐久商品への加飾に道を開きます。接着層は有機・無機ハイブリッド材から成るので、屋外でも長期の接着力を維持します。建材加飾も道が開かれます。

有機顔料でなく無機顔料画像を転写すれば、焼成しなくても、屋外5~10年以上の耐光性を期待できます。

セラミックタイルへの施工例

シンプリシステムで、幅木タイル側面空白にも画像を追加

 

5)金属光沢の箔層や、粉体の転写も出来る
転写用箔フィルムに接着剤層を形成すれば、刻印版を作製しなくても箔層の転写が可能です。インクやトナーでは表現の出来ない金属光沢層が転写されます。

画像を焼成して固着させるガラスや陶磁器への転写であれば、接着剤インクに粉体を振り掛けて転写することも出来ます。金粉や特殊無機顔料粉から成るマーキングが出来ます。

 

背景の波デザインを金属箔で形成した例

  陶磁器タイルで鯉と波イラストにシンプリシステム使用

 

■従来手法との比較
シンプリ転写を、各転写手法と比較して表にしました。非加熱での顔料画像転写は水圧転写とシンプリシステムしかありません。転写位置を制御できる条件まで加えると、シンプリシステム以外はありません。

 

手法 〵 比較点 デジタルか? 3D印刷は? 位置出精度 耐光性 非加熱か?
スクリーン印刷 × ×
パッド印刷 ×
トナー転写 × ×
昇華転写 × ×
水圧転写 ×
シンプリ転写
インモールド転写 ×
TOM 真空転写 ×

 

以上

 

 

*無断複製を禁ずる。

 

 

陶磁器やガラスへのデジタル印刷

1.はじめに

古代の洞窟や土器に残る絵模様は、無機顔料を用いて描かれたものです。無機顔料が、長期の耐光性を持っている証です。

oldagepic01古くは手描きで行われてきた陶磁器やガラスへの絵付けですが、近年の絵付けは、スクリーン印刷を用いて大量印刷が行われています。しかし、製版の必要なアナログ印刷方式では、少数の印刷需要には応えられません。世の中は、ある程度豊かになり、個々の自己表現に対する欲求が増大しています。陶磁器やガラスへの絵付けも、いよいよ、デジタル印刷方式への移行が始まっています。本稿では、レーザープリンタと、インクジェットを用いた低価格システムをご紹介します。

 

 

2.従来技術の学習

これまでのスクリーン印刷を用いた技術は、その全てが、まったく利用価値が無くなるわけではありません。印刷部分以外は、伝統技術をそのまま活用します。ですから、先ずここで、スクリーン印刷技法を学習します。

 

 スクリーン印刷

スクリーン版版の上にインクを乗せ、スキージ移動で、版のメッシュ開口部からインクを押し出す孔版印刷方式。色毎に製版が必要で、各色を重ね刷りして行く。

 

2-1 被印刷素材

高温の焼成温度に耐える陶磁器やガラスが被印刷素材になります。粘度、長石、珪石などを原料とする陶磁器は、成形乾燥後に焼成して製造されます。釉は、素焼き後の陶磁器に後からかけて本焼きする場合と、高温の締め焼き後に低温で釉焼きする場合があります。ガラスは珪砂にホウ砂やソーダ灰、石灰石などを加えて加熱溶融して作られます。 磁器と陶器の違いは、下記のウェブなどを参考にしてください。具体的な商品としては、建築用のタイルから、食器、花器、灰皿など、様々なものがあります。

磁器と陶器の違いは(土岐市サイトより)
http://www.city.toki.gifu.jp/wcore/hp/page000003500/hpg000003432.htm

 

食器への印刷

皿4

 

2-2 上絵具

上絵具は、金属酸化物や炭酸塩類などを用いた着色剤と、鉛ガラスを含んだフラックス(融剤 ) から成っています。スクリーン印刷のためには、スキージオイルと混合してインクとします。スキージオイルは、常温ではペースト状で、焼成時には炭化することなく気化し、着色剤とフラックスは被印刷素材と熔融します。

 

2-3 スキージオイル

上絵具との混合で、スクリーン印刷適性のあるインクが作られます。その多くがアクリル系樹脂から成る溶剤乾燥タイプです。高温焼き付けで気化する際に灰分を残さない樹脂が選ばれています。残留灰分が、発色に影響を与えることがあるからです。

上絵具とフラックスの混合は、十分に練り合わせる必要があります。粗い 絵具粒子は、均一に細かくしなければなりません。練り不足は、スクリーン版の目詰まりの原因になります。

 

2-4 水転写紙

水分の浸透性の良いベース紙に、水溶性の層を形成したものが水転写紙です。画像支持フィルム層を水溶性層の上にコーティングしたものと、フィルム層が無い水転写紙があります。水転写紙上にスクリーン印刷画像を形成した後、水中に沈めます。裏側から浸透してきた水が、水転写紙表側の水溶性層を溶かし、印刷画像がベース紙から離れます。この剥離した印刷画像が水中で分解するのを防ぐために、画像支持フィルムが付いています。フィルム層が無い水転写紙の場合は、何らかの方法で、印刷後に支持フィルム層を画像上側に形成する必要があります。

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2-5 画像支持フィルム

画像支持フィルムが付いている水転写紙では、フィルム層の上に画像が形成されます。フィルム層が無い水転写紙で、画像の水中分解を防ぐためには、画像上側にスクリーン印刷や、スプレー塗布などの方法で支持フィルム層を形成します。これらの画像支持フィルムは、焼成時に気化します。この画像支持フィルム形成用の樹脂にフラックスを加えれておけば焼成時に釉層が形成されます。

 

2-6 スクリーン印刷版

型枠に張ったポリエステルやナイロン紗に感光材 を塗布後に、露光現像処理して製版します。印刷時には、紗の上にインキを載せてスキージで押し引き、インキを紗のメッシュ穴から下に押し出し、水転写紙に付けます。作業終了時は、版面をきれいに清掃する必要があります。インクなどが残れば、乾燥硬化してメッシュの目詰まりなどが起こるからです。印刷色毎に版が必要です。

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2-7 スクリーン印刷機

手動のスクリーン印刷機であれば安価ですが、スキージングや紙送りなどの自動化機械は高価になります。自動機であっても、インキを用いるので熟練技術者が必要とされます。CMYK4色などの多色印刷の場合は、各色印刷毎に、位置合わせと乾燥工程が必要になります。未乾燥状態のインキの上に、次の色を重ねることはできません。

 

2-8 被印刷物への絵付け

印刷済水転写紙を水に浸します。水分が浸透した水転写紙を被印刷物上に載せます。支持フィルム層を押さえて、下側のベース紙を横に引き抜きます。被印刷物上に残った画像の付いた支持フィルム層の下の水と空気を、へらなどでしごいて押し出します。支持フィルム層が被印刷物上に密着したら、放置乾燥させます。ある程度乾燥後に焼成します。支持フィルム層の下に気泡が残っていた場合は、膨張して支持フィルム層にピンホール状の穴を開けることがあります。

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2-9 焼成

一気に最終焼成温度に引き上げるのでなく、段階的にプログラムを設定して温度を上昇させることで、膨張空気に支持フィルム層が破られる現象を押さえることができます。最終焼成温度での保持時間は20-30分程度です。焼成温度は、イングレーズ絵付けの場合は1100-1200℃、上絵付けの場合は750-850℃程度です。ガラスは、500℃程度です。

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3.スクリーン印刷に対する不満

上記のような手法で陶磁器やガラスへの絵付けが行われてきましたが、スクリーン印刷に問題が無いわけではありません、下記のような問題が挙げら、デジタル方式への移行が望まれています。

1)一色毎に製版が必要(多色印刷、少量ロットの印刷はコスト高になる)
2)乾燥性のインキを用いるので、熟練者が必要
3)インキから溶剤が蒸発するので、作業者の健康、及び環境汚染問題がある
4)各色毎の印刷作業を繰り返さなければならない
5)解像度が、スクリーン印刷版のメッシュで限定され 、精密印刷は不向き
6)リピートオーダーのためには、版を保管しなければならない(スペース要)

 

 

4.セラミックトナー印刷

4-1 開発者

ドイツのMediaKreativWerk-Groupは、 従来技術を用いて、20年以上陶磁器印刷を続けてきたグループ企業です。グループで経験を積んだのMichael Zimmer氏は、CMYK 4色トナー印刷手法を考案し、世界特許を取得しました。セラミックトナー印刷システムと関連資材を販売するMZ Toner Technologies社は、開発者の氏によって設立されました。現在は、陶器用、磁器用、ガラス用、イングレーズ絵付け用、安全性の高い食器用(鉛やカドミウム非含有)など、様々な種類のカラーセットをラインアップしています。当社はMZ社に出向して技術研修を受けて、同システムと資材の輸入販売を開始しました。

 

4-2 セラミックトナー印刷システムの概要

セラミックトナーは、微細なセラミック顔料粒子と、フラックスと、結合剤樹脂から作られます。下記のウェブにシステム概要をご紹介しています。スクリーン印刷方式でご紹介した利用可能な手法と、デジタル印刷方式の新しい手法を、ここで理解してください。プリンタは、レーザープリンタを使用します。
セラミックトナーシステム構成

lprt0001レーザープリントの採用で、スクリーン印刷に対する不満は、下記のように、ことごとく解消されます。

1)PC上の画像をプリンタに送るだけで済む、無製版方式です。多色印刷、少量ロットの印刷に最適です。
2)プリンタにトナーを搭載します。印刷後の後片づけは不要です。熟練者は要りません。
3)トナーを用いた乾式印刷なので、健康・環境汚染問題がありません。
4)CMYK4色同時印刷です。
5)1200x1200dpiの高解像度印刷も可能です
6)無製版方式なので、リピートオーダーの出力も容易です。版の保管スペースは不要です。

 

レーザープリンタによる印刷

PC作業者PC上の画像を画像プログラムからプリンタへ直接出力する。印刷用の製版は不要。提供されるiccプロファイルを適用すれば、作業者が代わっても同じ出力結果が得られる。

 

4-3 レーザープリンタで必要になるもの

レーザープリンタで必要になるものに、色修正用のプロファイルがあります。これは、 一般的なトナーの色材 である有機顔料と比較して、表現色領域がより狭く、CMYK各原色の色相がずれているセラミックトナーを用いて印刷した場合でも、可能な限り高い発色をさせよう、原稿の色合い近づかせようという目的のものです。

mztonera01印刷物の色のずれは、顔料の差によるものだけではありません。プリンタ個体間でも、出力画像品質が異なるのはめずらしくありません。ですから、当社は、プリンタを販売する毎に、そのプリンタ用の色修正プロファイルを作製してご提供しています。

このプロファイルの適用することで、誰でも最良の印刷結果が繰り返し得られるようになります。熟練者が要らない大きな理由です。

 

iccプロファイルを適用した結果

Redセットレッドセットを用いて印刷した時の色です。色領域の制限される無機顔料ですが、ここまでの、赤色表現が出来ます。

Magentaセットマゼンタセットを用いて印刷した時の色です。マゼンタセットは赤色や黄色の鮮やかさは劣りますが、人肌の微妙な表現に向いています。

 

4-4 MZ社の工夫

1)ラミネートフィルム

画像支持フィルム層の無い水転写紙を使用する場合は、スクリーン印刷やスプレー塗布で、画像印刷済の水転写紙上に樹脂層を形成します。MZ社は、この目的で、スクリーン印刷用のカバーコート液と、ラミネートフィルムを用意しています。フラックス無しタイプと、フラックスを練り込んだタイプに分類されます。 フラックスを練り込んだタイプは、焼成後に気化して消滅するのでなく、釉層として画像の上に残ります。画像以外の部分に釉層を形成したくない場合は、カッティングプロッタで、このラミネートフィルムの余分な部分を取り除いてからラミネート加工を行います。

mztonera02ラミネートフィルムは、小型ホットラミネータを用いて水転写紙上に貼り付け出来ます。スクリーン印刷やスプレー塗布などに求められる熟練は不要です。汚れるような作業は無く、オフィスのクリーンな環境を維持できます。

2)白ベース付き水転写紙

被印刷素材のひとつであるガラスは、透明な商品が多くあります。透明なガラスにCMYK画像を形成すると、濃度不足に感じることが多くあります。画像のバックに白色下地層があれば、この不満を軽減できます。この白色下地層付与目的で、白ベース付き水転写紙が用意されています。白ベース付き水転写紙の上にCMYK画像を印刷して転写すれば、ガラス素材の上に白色下地付き画像を形成できます。余白部の白地を除去するには、カッテティングプロッタが利用できます。

 

4-5 トナー転写システムでの限界

絵付けまでを含む陶磁器製の自分だけの作品を作る陶芸教室が全国規模で盛況になってきているようです。
これらの教室からの本システムへの引き合いが増えています。そのさまざまなご要望は、現状のシステムで対応ができる部分が多くあります。しかし、完全ではありません。その限界の一つが、 金色の表現です。トナー転写システムでの金色の表現は、CMYKの混色で作ります。グラデーションをうまく加えれば、金色の感じは出せます。
しかし、金色に見えるように色相を近づけるまでが限界です。セラミックトナーの金色は用意されていませんので、金雲母などを用いた、本物の金色表現はできません。

 

CMYKの混色の金色表現

CMYK金色表現金色の範囲の中にグラデーションを組み合わせて、擬似的に角度による濃度変化感を与えている。

 

5.当社が提案する金色デジタル印刷方法

同じ無製版のデジタル印刷方式に、レーザープリントがあります。当社は、インクジェットプリンタ用の接着剤インクをご用意しました。 金色に表現したい画像を、水転写紙の上に接着剤インクで印刷します。印刷後しばらく濡れて粘着力が保持されるので、柔らかな筆先に金雲母の粉を付け、画像の上に振り掛けます。画像の上以外の余白に落ちた粉は、エアスプレーなどで除去します。水転写の際の金雲母画像の保持を、スプレーなどで樹脂フィルム層を作るかラミネート貼りで行うのは、従来手法と同様です。プリンタは、2,3万円定価の市販のEPSONプリンタが利用できます。

 

金雲母粉による金色表現

金雲母を用いた表現2インクジェットプリンタ用接着剤インクを印刷した水転写紙画像上に、金雲母粉を付着させて、水転写した金色。

 

 

6.接着剤インクの可能性

金雲母の粉だけでなく、粉末であれば接着剤インクに付着させられます。目的にあった粉を選択すれば、いろいろな素材の膜を形成できるわけです。例えば、美しい青色で耐久性が大きいコバルトブルーや、特色の顔料粉です。企業の指定色の粉を用意すれば、印刷や焼成環境の変化による色相の微妙なずれを小さな範囲に抑えるのに役立ちます。釉層になるガラス層を、全面でなく模様の上だけ釉層になるガラス層を、全面でなく模様の上だけ付着させて、光沢差による模様を画像に加える手法も考えられます。

単なる画像表現のための色素付着だけでなく、耐摩耗性向上のための特殊な高硬度膜形成と言う目的も考えられます。砂塵などが無い屋内で使用する床用タイルなら、通常の釉層を被せるだけで十分な耐久性があります。しかし屋外用途となると異なります。砂塵などでこすり続ける過酷な条件下では、釉層を構成するガラス膜層は短期間で摩耗してしまいます。ダイヤモンド、炭化ケイ素の次に硬いアルミナ層を、印刷した画像が隠れない程度に表面に分散させて形成すれば、屋外の通路での使用も可能になります。

 

 

7.インクジェットプリンタを用いたセラミック顔料印刷

では、インクジェットプリンタを用いたセラミック顔料印刷の可能性はどうでしょうか?市場には既に、インクジェットプリンタを用いたセラミック顔料印刷システムも登場してます。転写でなく、直接印刷システムもあります。しかし、インクジェットシステムは、大型で高価になるようです。一千万円を超えるシステムも珍しくありません。経験的に言えば、重いセラミック顔料を、水のような粘度のインクに長期間浮遊させておくのは難しく思えます。安定性の面でも、少なくとも現在は、レーザープリンタシステムに分があると言えるのではないでしょうか。

mztonera10

 

8.おわりに

二年以上前に展示会で紹介を始めた技術ですが、本システムに対する引き合いが、今年に入ってから急増しています。従来のデジタル印刷商品が非実用的な装飾品、短期の記念品レベルにとどまっていたのに対して、長期の耐久商品が出来るシステムだからでしょう。堰を切ったように、建築用タイル、床材、ポーセラーツ、陶板への複製絵画、表札、人工大理石、等々、広範囲な商品への検討が始まっています。表現色領域が限定される無機顔料ですが、当社の持つカラーマネジメント力を駆使して作成したプロファイルを活用した出力結果には、多くの驚きの声をいただいています。MZ社の保有する技術に頼るだけでなく、デジタル印刷業界での当社の豊富な経験を生かして、品質、コスト、作業手法の改善、開発を続けて行きます。

 


関連: 鉛有セラミックトナー溶出試験合格!   用途比較:ガラスインクとセラミックトナー動画へ

EP-4004用小型昇華印刷システム

EPSON A3サイズ EP-4004用 小型昇華印刷システム
ep4004昇華転写を小型・低価格で実現 (A3サイズ)

 

1.システム構成

1) EP-4004プリンタ(6色プリンタ(CMYK+LC/LM)
2) EP-4004用インク補充カートリッジ(6色、オートリセットチップ搭載)
3) 昇華転写用プロファイル
4) 昇華インク HANAE-PXH
5) 速乾厚手転写紙
6) Insta社小型転写機 M-138
7) マグカッププレス機 BLUE-1、マグクランプ

 

 

2.システム詳細

1) EPSON EP-4004プリンタ(6色プリンタ(CMYK+LC/LM))
実売価格 ¥35,000前後~ (※2014年5月 価格比較サイトの情報より)

最適な昇華用プリンタとして、数機種の候補の中から選びました。6色インク(CMYK+LC/LM)で、最大幅印刷面積はA3サイズです。プリンタ本体は、電気量販店等で直接ご購入ください。

 

2) EP-4004用 インク補充カートリッジ 6色セット
(オートリセットチップ搭載 インク補充用パーツ付き)
EP-4004用 インク補充式カートリッジ 6色セット ¥10,200 (税込¥11,016)

このカートリッジはオートリセットチップを搭載しています。インクをカートリッジに継ぎ足して使用することができ、経済的なシステムです。
※予告無く仕様変更をさせていただく場合があります。また、使用頻度によりますが、昇華インクの性能上6カ月ごとに新しいものに変更することを推奨しております。ep4004cartridges

 

3) 昇華転写用プロファイル
昇華転写用プロファイル ¥9,000 (税込¥9,720)

EPSON標準ドライバを使用した際、染料インクと昇華インクの発色の違いによる、色のズレが発生します。昇華転写用プロファイルを使用することで、ご自身で画像毎に色修正する手間が軽減されます。昇華インクの発色設定も付属しているので、昇華インクの鮮やかさを使った印刷も可能になります。
※弊社資材の昇華インクと自動補充システムをご購入していただいたお客様のみへの販売になります。

epcolorprofile

 

4) 昇華インク HANAE-PXH
100ccボトル ¥1,560(税込¥1,685) / 200ccボトル ¥2,400 (税込¥2,592)
EP-4004で使用する場合、弊社が販売している昇華インクの中で一番良いテスト結果が出たインクです。
※他社製インクから変更される場合は、洗浄液カートリッジでヘッド内のインクを洗い流す作業が必要になります。洗浄液カートリッジ1色 ¥1,600 (税込¥1,728)が6個必要になります。

 

5) 速乾厚手転写紙
A3相当 (30.5cm x 45cm) 100枚   ¥4,300(税抜)

A3シートタイプをご用意しています。A4サイズもございます。厚手転写紙の特長は、転写紙から素材への高いインク転移率、そのための高い発色再現、ベタ印刷時の波うちの少なさです。転写紙の代わりに、EPSON製スーパーファイン紙を使うこともできます。マグカップ転写にはスーパーファイン紙をお使いください。それぞれの用紙にメリットデメリットがあります。弊社までご相談下さい。

※EPSON製スーパーファイン紙で転写を行った場合、紙の裏側に昇華煙が抜ける現象が発生します。転写を行うと、昇華煙が裏へ抜けて転写機のプラテンを汚します。EPSON製スーパーファイン紙を転写紙として使う場合、紙の裏側に捨て紙や布を敷いて転写作業を行う必要があります。

 

※速乾厚手転写紙を使う場合、印刷した転写紙に、プリンタの排紙ローラー跡(白い点々とした跡)が付く場合があります。このプリンタの場合、一部の跡が大きな白点としてインクが抜けてしまいます。マグカップ等、表面が硬く再現性がいいものは、その跡がほとんど転写後にもわかってしまいます。布のような柔らかい素材であっても一部の跡は転写後にも見えてしまいます。
速乾厚手転写紙を使う場合は、排紙ローラーにある歯車を取り除いたり(10分ほどの作業)、歯車のクリーニングを行う必要があります。(この作業を行ってもマグカップ転写に使用するのは難しいです)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA歯車跡 (クリックで拡大されます)

 

6) Insta社小型転写機 M-138 他
Insta M-138型 ¥158,000 (税込¥170,640)

ten138世界トップシェアを持つInsta社製M-138型で、Tシャツなどの薄物布転写は十分です。タイルなど厚物の転写をご検討されているのであれば、Insta社製M-204型になります。

 

7) マグプレス機
BLUE-1 ¥75,000(税込¥81,000)
マグクランプ ¥6,800(¥7,344) ※別途オーブンが必要です。

eptenmug02マグプレス機 BLUE-1

mugclampマグクランプ 11oz

昇華なら、今、何故、Rolandか?

1.はじめに

世界の昇華転写、あるいは分散染料直接印刷市場は拡大を続けているようです。海外の資機材関連業者は年率で20~40%の売上高の伸びを謳歌していると聞いています。では、日本市場はどうでしょうか? (画像はクリックで拡大されます。※あまり拡大されないものがあります)

xf640d当社が、インクジェット用分散染料インクを発売して、捺染印刷システムの紹介を始めたのが17年前。 (写真は当時のポリメリック熱処理機)

jn5_poriexd日本市場では、その3年後あたりから、昇華転写印刷需要が急拡大しました。市場は、その後順調に成長してきましたが、ここ数年は成熟期に達したように見えます。

世界の伸びは、イタリアメーカーなどが生産する超高速プリンタを用いて印刷するアパレル関係の需要に支えられているようです。しかし、ポリエステルなどの化学繊維の世界の生産拠点は70%以上が中国にあり、日本国内の生産シェアは1~2%に過ぎないと言われています。海外ほど、印刷需要が高まらないのもうなずけます。

又、電通発表の国内の屋外広告総費用は年率で2%台の低い伸びにとどまっており、これらが、私たちが世界の業界趨勢とのかい離を感じる理由になっていると思われます。

 

2.いまだからこそ

Rolandプリンタで昇華転写成熟期にあると思わえる国内業界の状況を記しました。このような時期に、何故、当社が、Rolandプリンタで昇華転写印刷をお勧めするかについてです。

成熟期であっても、その業界が無くなるわけではありません。納期や、品質などの制約から、国内に残る仕事は必ずあります。このような中、プリンタ増設を続ける会社があります。自社の競争力を意識して、差別化を図っている企業です。

差別化の鍵の一つは、品質差でしょう。出力物品質で他社に差をつける手法として、Rolandプリンタの導入をお勧めします。ただし、何処にでもあるRolandプリンタではなく、当社が販売するRolandプリンタです。

 

3.サンリュウが販売するRolandプリンタは特別か?

優れた出力物の品質は、プリンタや RIP、使用資材、あるいは転写機などの単品の優秀さによって決まるものではありません。逆に、劣悪な品質は、その中の最低レベルの単品に拠って決定されてしまいます。最良な品質を得るためには、これらすべてで最高品質レベルを発揮させなければなりません。サンリュウの技術サービス陣が、これを可能にします。サンリュウが販売するRolandプリンタは、特別なものになります。

事実、先行する他の同業者の情報を得て、「あそこと同等レベルの品質にしたい」というご要望を持って来訪されるお客様があります。先行する同業者も又、当社のお客様だったということが少なくありません。このようなお客様は、新規参入者ではなく、数年の出力経験を持たれていらっしゃいます。見る目を持たれた経験者の方々の、当社の実績へのご評価と受け止めています。

 

4.特別な品質をご提供できる理由

下記が、当社がご提供できる他社より優れているものです。

・Rolandプリンタ最新機種
・Ergo Soft社 RIP
・MontiAntonio社 転写機
・HANAE 昇華転写インク
・昇華転写紙
・技術サポート力

 

1) Rolandプリンタ最新機種

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Rolandプリンタ最新機種は、高速・高品質ヘッドを搭載しており、グラデーションも従来以上のなだらかな諧調表現が可能です。1.6m、1.9m幅の二機種がありますが、1.9m幅は、より当社の競争力を附加できます。

fh740dFH-740

プリンタ価格には、通常、付属 RIP価格が含まれています。当社が販売する場合は、この RIPを捨てていただき、Ergo Soft社 RIPを使用していただいていました。ですから、不経済でした。1.9m幅機種は、付属 RIPがありません。その分廉価で販売可能になります。この機種の巻き取り装置も当社が独自のご用意するものです。両機種のインク補充装置、乾燥装置も、当社でご用意できます。

 

2) Ergo Soft社RIPpp14screend

性能の高さで業界の二大 RIPと評価されている一方が、Ergo Soft社 RIPです。海外の展示会場を歩くと、多くの関係企業が同社RIPを紹介しています。カラーマネジメント能力の高い RIPであり、昇華インクのような特殊なインクを用いる時には、その機能がフルに活用されます。

ただし、RIPに機能があるだけで安心してはいけません。その性能を最大限に引き出せなければ意味がありません。実はこれが、当社のような技術サポート会社にとっても難しいのです。17年以上にわたる捺染印刷経験から、当社は現在、業界最高のカラーマネジメント技術サポート力を保有できていると自負しています。

一例を記します。プリンタやインクを当社のものに切り替えると、以前の色との差が「リピートオーダーを請ける際に問題になるのでは?」と心配されます。当社は最高品質の出力のためのプロファイルをご提供しますが、このようなご心配を解消するため、たとえそれが正しい発色でなかったとしても、以前の出力色にできるだけ近づけたプロファイルも作製したりしています。

3) MontiAntonio社 転写機 75ts転写機でナンバーワンと言われているのが、MontiAntonio社です。加熱面を±1℃の範囲に保つ同社特許のオイルヒータ方式、3.6m幅までの大型機種も用意できる高い剛性を持つ構造、直径1.5mなどの大型熱ドラムまでラインアップした高速度転写性能、40年以上にわたる昇華転写機製造で得た作業性と安全性への配慮、などが特長です。OLYMPUS DIGITAL CAMERA当社が輸入販売を開始してから10年以上が経過しています。価格は決して安価ではありませんが、当社が国内で納入したお客さまからの、ご不満が記憶に無いほど機械品質は優秀です。又、試運転~フェルト交換まで、イタリアからの技術者派遣を要請せず、当社技術者がこれまですべて対応して来れました。当社の習得サービス技術力対してもに、一定のご信頼をいただけるのではと考えています。

m901_2000s世界市場の拡大・多様化を受けて、MontiAntonio社は近年廉価な機種の開発にも力を入れてきています。小型低価格機についてもお問い合わせ下さい。

 

4) HANAE 昇華転写インクdbottle002製造設備を持たない当社は、昇華インク製造をスタート時から外部に委託してきました。輸出まで考えて、当社ブランド名に”華恵(HANAE)”という日本名を付けました。複数の製造会社への製造委託を経て、現在のインクは EPSON社最新ヘッドに対応したバージョンになっています。蛍光色もご用意しました。もちろんRolandプリンタ最新機種にも対応しています。

発色色領域の広さ、ノズル詰まりの少なさ、価格、ロット間の品質ばらつきの少ない製造品質の継続した安定性、などが特長です。

 

5) 昇華転写紙tensyapaper01d17年前に捺染印刷システムの紹介をしてから一貫した販売を続けているのが薄手転写紙です。インクがほとんど紙に残らないほどの業界最高の転写率を誇る転写紙です。転写画像には、最高の濃度が得られます。価格は値下げを続けてきました。

厚手転写紙は”波打ちし難い転写紙”として知られています。「プリントヘッドが紙に当たる!」というクレーム時には、最高の特効薬になります。紙厚の厚い転写紙を用いても、波打ちにはあまり効果がありません。当社厚手が特別なのは、耐水性ある層を含んだ多層構造になっているハイブリッド仕様の紙だからです。

現在最も販売量が多くなっている転写紙は、薄手よりさらに薄い”薄手ライト”です。最も安い価格、乾燥の速さ、薄いための熱伝導の速さ、などが評価される理由です。

 

6) 技術サポート力OLYMPUS DIGITAL CAMERA当社は、以上のような「世界最高の資機材」を取り扱っています。当社なら、これらを惜しみなく組み合わせてご提供できます。HP記載のように、当社には営業マンがいません。その経費節約分で、これらの販売価格を安く設定しています。大口のお客様には、営業代わりに、年数回の無償出向技術サービスも実行しています。

インクジェット業界で RIPの取り扱い20年、捺染印刷技術研究17年以上の経験を持っています。他に同様の歴史を持った会社は無いと思います。

 

5.おわりに

当社は、営業力が無く、売り込みをしませんので、売り上げが大きく伸びることはありません。これは会社の欠点ですが、お客様にとってはメリットにもなるのではと考えています。同業態のライバルを沢山作ることがないからです。投資して、高い品質提供能力を得たのに、短期間の内に、その品質が何処にでもあるものになっては落胆してしまいます。売り込みをしない当社の姿勢は、差別化を目指すお客様には、ご評価いただけるのではないいでしょうか。

 

磁性素材で道を開く

 

磁性(マグネット)シート素材で道を開く

■ はじめに

ここで言う POP(ポップ)とは、売上促進目的の商品PRのための広告媒体であり、店舗の雰囲気を作り挙げる媒体のことです。即興に手書きされたものから、ディスプレイ機材を利用して掲示する印刷物まであります。主に店舗内に施工されますが、店外もあり得ます。優れた POPは、その商品、あるいは店舗の売上を左右します。

サンリュウは、この目的の商品として、床広告のフロアウィンド、カウンターに使用するデスクウィンド、ガラス窓を飾るシースルーフィルム(ワンウェイビジョンとも呼ばれる)などを用意しています。本稿では、磁性シート素材をご紹介します。

■ POP出力素材に求められる要件

印刷後の POP素材は、何らかの形で掲示されなければなりません。吊るしたり、貼り付けたり、自立させたり、床に敷いたりと、様々な方法で、様々な場所に置かれます。

さて、この POP出力素材に求められる要件は何でしょうか?色の鮮やかさは、今どきのインクジェットでは皆クリアしているので、他に二つ挙げるとすれば、一つは、交換の容易さ、二つ目が、価格ではないでしょうか?何故なら、 POPが、売上促進目的で店員の業務を補助するもの、店内の雰囲気を演出するものである以上、新情報への交換が頻繁に行われているはずだからです。作業が煩わしかったり、価格が高ければ、交換を躊躇してしまいます。

今お使いの出力素材はいかがでしょうか?十分な安さですか?貼り付け施工では、しわになったりしませんか?糊残りの掃除が大変だったりしませんか?設置場所を簡単に移動できますか?部分修正できますか?

■ 貼り付け施工素材の現状

広く知られている糊付き合成紙、ビニル素材があります。比較的価格が安い点は良いのですが、貼り付け施工は大変です。特に大きな面積の場合は、しわが出来易く、店員自身ではできずに、プロに来てもらうことも少なくありません。貼り易くした微粘着糊付き素材、吸着層塗布素材などでは、改善はされていますが、決して貼り付け作業が容易とは言えません。又、長期掲示後に剥がした時には、残留物がベース側に残ることがあります。

本稿でご紹介する磁性素材なら、貼り付けは格段に簡単です。しわになる心配はまずありません。天井まで届くような POP画像でも、施工は店員自身で可能です。糊付き合成紙、ビニル素材と比較すると、価格は高めになります。頻繁な情報更新の必要な POP素材として、取扱上は最適な特徴を持っているのですが、コストの面から市場が制限されているのが現状ではないでしょうか?

■ 磁性素材仕様と価格

amazonを含めてインターネットで、インクジェット用マグネットシート関連を検索すると、複数の磁性素材ロールの仕様と価格情報が入手できます。いずれの商品も、m2単価は、2.5千~3千円と、インクジェット出力素材としては、高価な部類に入ります。当社の比較すべき磁性素材価格は、700~950円と、1/3以下の設定です。この価格帯なら、日々の販売情報更新にためらいは無くなるのではないでしょうか?

では、価格が安い分、品質に不安は無いでしょうか?インターネットの説明文には、次のようなものがありました。

「マグネットは厚みがあるほど磁力が増します。初心者マーク厚さは 0.6mm。厚さ0.8mmなので、車に貼って走行してもまったく問題の無いシートです」

当社のスチールPET、スチールPPシートは、総厚で0.18mm、あるいは0.3mmですから、問題になる品質です。しかし、これは車に貼って走行する場合の話です。POP素材という限定なら、0.4mm以下で十分と思います。厚ければ、高価になり、巻きにくくなり、重くなり、品質過剰どころか取扱上の問題になってしまいます。

■ おわりに

今回ご紹介する磁性素材ロールは、幅1.37m、長さ30mです。他の幅も、1070mm~1626mmの範囲でご用意できます。溶剤インク用の他に、水性インク、UVインク、ラテックスインク用があります。使用できるインクと、ロール幅種類が限定されていたこれまでと異なり、多くの店舗で POP素材としてご使用いただけるのではないかと考えています。貴方が出力素材の営業マンなら、取扱品目に加えていただけませんか?出力業者様なら、新たな顧客獲得を目指して、貴社エンドユーザーに提案していただけませんか?オランダの世界特許・床広告ツール「FloorWindo」、当社の世界特許・「内貼り用吸着シースルー」も合わせてご活用ください。
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サンリュウと他社3D転写の違い

サンリュウの3D転写システムと他社の3D昇華転写機/UVプリンタなどの違いについて

idt_3d_nanopressjpg3D熱転写フィルム使用。熱変形し真空中で曲面に追随。

 

1. 曲面への転写
直接印刷するUVプリンタや、「紙の転写紙」を使った昇華転写機で転写しても「平らな平面」へは問題なく画像を形成できます。つまり平たい形状のスマートフォン用スマホカバーの印刷面への転写などは問題なく転写できるわけです。しかし、曲面になるとそうはいきません。紙の転写紙は折り曲げることはできても、引き伸ばして曲面にきっちりあわせることはできない(3次元曲面に追随しない)からです。つまり、曲線状になっているスマートフォンカバーの端の方や、平たい形状のカバーでも、脇側になると難しくなります。そういった曲面への転写には、サンリュウのIDT Systems社製システムのように3D熱転写フィルムを使用しているシステムが必要です。
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2. リップソフトウェアと色合わせ
昇華インクは色の諧調が通常の染料や顔料インクと異なります。色を正確に合わせるためには高度なリップソフトと色合わせのノウハウが必要になります。特に3D昇華転写の場合は様々な要因が絡むので、単にリップ上だけで色合わせすればいいわけではありません。

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