月別アーカイブ: 2020年7月

トラブル事例のご紹介と対策について

今回は、実際にお問い合わせをいただたトラブル事例とその対策についてご紹介します。
同様のトラブルでお客様の生産がストップすることが無いよう、ご理解とご協力をいただければ幸いです。

以下は概要のご説明です。詳細については、リンク先PDFをご確認ください。

■事例1印刷時のトラブル
Ergosoft社のRIPソフトウェア(以下RIP)が正確に処理できない画像ファイルを使用したため、RIPでお客様が意図したような印刷結果が得られずトラブルになりました。
PDF形式の画像ファイルを使用すると一番トラブルが少なく運用できるとErgosoft社が推奨しているため、弊社としましても、今後はPDF形式をご利用いただくことをお勧めいたします。

詳細はこちら → 印刷時のトラブル

 

■事例2 転写後のトラブル
使用する転写紙のロット番号が切り替わるさいに試作が行われず、本生産後の検品で問題が発見され、大きな損失となりました(転写紙、インク、生地など)。
今後は、生産(資材)ロット番号ごとにテスト印刷及び転写品質の確認をしてから、本生産(印刷)をしていただくことになりました。

詳細はこちら → 転写後のトラブル

ご質問やご相談がありましたら、(株)サンリュウまでお気軽にお問い合わせください。

湿気に注意!トナー転写紙SB-DARKの取り扱いについて

トナー転写紙SB DARK 受像紙表面には湿気に敏感なコーティング層が形成されています。
ジッパーバッグから使用枚数を取り出した後は、バッグのジッパーを必ず閉めて保管するようにしてください。乾燥剤を入れるのは、より効果的です。

梅雨時期に入って、「SB DARK受像紙に白糊を付けた際に、余白に余計な糊が付きやすくなっている」というご相談が入りました。弊社でも同様の現象を確認できました。
コーティング層の吸湿が進むと、トナープリンタの感光ドラムに汚れが付くこともあるようです。

既に水分を含んでしまっていると思われる場合は、下記のような作業を行って水分を蒸発させてください。印刷前でも、白糊接着前でも有効です。

 ・ドライヤーの温風を当て、湿気を飛ばす。
 ・プレス機のプラテンの熱で湿気を飛ばす。

以上のご注意をお願い申し上げます。


◆SB-DARKに関する商品紹介関連記事はこちらです
【1】濃色生地Tシャツ用転写紙SB-DARKのご案内
【2】濃色地Tシャツ用転写紙SB-DARKのご案内【続編1】
【3】濃色地Tシャツ用転写紙SB-DARKのご案内【続編2】
【4】号外!濃色生地Tシャツ用転写紙SB-DARKのご案内
【5】号外2号!濃色生地Tシャツ用転写紙SB-DARKのご案内


ご不明点のご質問、ご相談がありましたら、(株)サンリュウへお問い合わせください。


シリコーンゴムへの印刷加工お受けします

当社では、シリコーンゴムへの印刷加工をお受けいたします。
システムのさらなる改善を目指します。

以前よりシリコーン印刷の研究開発を進め、ご紹介を続けておりましたが、産業界の要求水準を広く満たすため、従来インクの製造を終了することにしました。

新バージョンインクの製造販売を開始しますが、それを搭載する新型のフラットベッドタイププリンターの生産性改善にも取り組みます。印刷加工をお受けしながら最高のシステムに仕上げます。



◆シリコーンゴムへの印刷
 シリコーンゴム基材への印刷は、素材が難接着性のために、シリコーンインクを用いたスクリーン印刷方式で行われています。スクリーン印刷方式でのカラー印刷は、CMYK印刷層を重ねて行くのですが、印刷したインク一色毎に下側のインク層を乾燥させなければなりません。デザインが変わるたびに、印刷用の製版もしなければなりません。このように、大変な作業を強いられるので、株式会社サンリュウは、「何とかデジタル方式で出来ないものか?」と、様々な手法を試みてきました。


◆シリコーン組成のインクジェットインク

 シリコーンゴムを主成分としたインクジェット用インクが無いかと特許を調べてみると、「本発明のシリコーン組成物は、インクジェットプリンティング手段により基体に適用できる」と記された、業界を代表するメーカーのシリコーン組成物特許が登録されています。そこには、「スプレー処理やスクリーン印刷だけでなく、インクジェット印刷にも使用できる」と明確な記載があります。しかし、産業界でシリコーン組成物から成るこのようなインクが、インクジェット印刷に利用されているという情報は、これまで当社にも入っていません。実際には、安定性などの問題があるのかも知れません。


◆シリコーン組成物以外のシリコーンゴム用インク

 シリコーン組成物から成るインクジェット印刷用インクの提供が難しいので、と、一般的な樹脂をバインダーとして含んだインクで、シリコーンゴム基材へ印刷する試みも沢山行われてきました。業界メーカーの出願したシリコーンゴム基材へ直接でなく、シリコーンゴム基材へ接着層を形成してから、その上にシリコーン組成物でなく、一般的な樹脂を含んだインクでインクジェット印 刷するという特許は登録されています。同様インクを用いて、形成した画像の、インサート成型特許出願などもあるようです。


◆当社のシリコーンゴム用インクジェットインク

 当社の試みも、シリコーン組成物でなく、一般的な樹脂をバインダーとして含む類のインクです。5年ほど前から、ご紹介を続けてきました。UVインクよりは高い強度が得られたのですが、耐摩耗性、耐接着力、耐薬品性、等に求められる産業界の要求水準に十分達したとは言い難く、実際の販売もほとんど成されませんでした。これまでご紹介してきたインクは、現行水準以上へのこのインクの改良は難しく、6月で製造終了することを決めました。今後のシリコーンゴム印刷システムへのお問い合わせへの積極的な応対は控えさせて頂きます。


◆シリコーンゴム印刷の受託とシステム販売

 当社は、技術研究開発型商社です。シリコーンゴム用インクジェットインクの開発挑戦は続けます。そのためにも、シリコーンゴム基材への印刷加工を受託することにしました。既に次世代のシリコーンゴム用インクⅡの準備は成されています。含有する樹脂微粒子種類を変えました。7月から生産を開始して、印刷加工の受託が出来ます。プリンターは、新たなフラットベッドタイプを開発しました。

 このような状況下でも、印刷システムの積極的販売を控えるのは、過去の経験があるからです。生産効率面からも、より高度化を進めた後に、システムご紹介を再積極化する考えです。しばらくの間は、ご要望内容を精査させていただき、当社システムの採用が最適と思われる範囲に絞ってシステム販売をお請けする考えです。


◆今後のシリコーンゴム基材印刷の需要

 スポーツ用品から、家電製品、健康機器、医療用器具、食器、容器などまで、シリコーンゴムを使用した商品は沢山あります。シリコーンゴム基材は、耐久性、耐熱性、耐薬品性、その他の多くの特長を持っています。その加飾をデジタル印刷で可能に出来れば、用途範囲をさらに拡大できると考えます。当社の、シリコーンゴム基材への印刷挑戦は続きます。



当社のシリコーンゴムへの印刷にご興味ございましたら、お気軽にお問い合わせください。