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転写用下紙Fのご紹介

 

弊社で販売している転写用下紙 F のご紹介です。

下紙やアンダーペーパーと呼ばれ、輪転機のフェルト汚れ防止等に使われています。

転写用下紙 F は19g/㎡ と非常に薄く低価格ですが、昇華ガスのガスバリア性が非常に高い特徴を持つ下紙になっています。

 

以下の写真は、弊社でテストした結果です。
※画像クリックで拡大できます ↓ ↓ ↓

 

下記の図のような順番で生地を置き、200℃ 300秒の昇華転写を行ないました。
テスト結果の写真は下部プラテンの上に乗せたポンジ生地です。

過多な熱量を加え、下紙が昇華ガスをどの程度貫通させるかで評価します。

結果として、転写用下紙 Fがガスバリア性に優れていることが分かります。

19g/㎡と薄いですが、※Monti Antonio製輪転機の特徴であるシワ防止の高いテンションで破れることなく使用できます。また、他社製輪転機での使用も可能です。

※Monti Antonio製輪転機詳細ページ
https://sanryunews.com/montiantonio/

 

【下紙Fの商品ラインアップ】
◆1370㎜幅 x 1051m \21,500  ¥15/㎡ (¥20/m)
◆1520㎜幅 x 900m   \20,700  ¥15/㎡ (¥23/m)
◆1730㎜幅 x 800m   \21,000  ¥15/㎡ (¥26/m)

HP商品掲載ページ
https://www.sanryu.com/tensya/tensya_paper.htm

 

ご興味ございましたら、評価用サンプルをご用意いたしますのでお気軽にご連絡ください。

 

 

『HANAE-PX-H』値下げ

昇華インク『HANAE-PX-H』値下げのお知らせ

「え?値下げされていたの?」

請求額が誤っているのではないかとのお客様からの丁寧なお問い合わせをいただき、2月1日からHANAE-PX-Hインク価格を下げたことをご説明した時に頂いたお客様の言葉です。価格表を付けて皆様にご案内を差し上げていたのですが、十分ではなかったようです。HPへの掲載も無かったので、今回掲載させていただきました。

転写紙などが値上げされる中、今何故 HANAE-PX-Hインク値下げなのかの説明をさせて頂きます。このインクは途中の改良を含めると、7年以上にわたった販売を続けています。ノズル詰りの少なく安定している、他社よりも黒色がしっかりした発色で画像にメリハリが出る、などのご好評を頂き、当社のベストセラーインクになっています。

値下げは、このインクをお使いの複数のお客様の業績が拡大してご購入量が増えていること、メーカーとの交渉の結果、当社仕入れ値を下げさせることが出来た結果です。この仕入れ価格下げ効果を、当社が本格的に享受できる時期には、さらに一段の販価の下げを行う検討も進めています。

現在他社インクをご使用中で、コストダウンや品質向上を計るため、「サンプルインクを試してみたい」というお客様は、ぜひご一報ください。ご使用中のインク名称と比較データを頂ければ、当社で比較サンプルを作製できる場合もあります。お問い合わせ下さい。

いつも弊社商品をご愛顧いただいている皆様に、昇華インク『HANAE-PX-H』の販売価格を値下げいたしましたことをお知らせいたします。

2019年2月1日より、以下の通り値下げいたしました。

商品サイズ 旧価格(税抜) 新価格(税抜)
1L ボトル ¥7,400 ¥6,600
500㏄ ボトル ¥4,600 ¥4,100
200㏄ ボトル ¥2,400 ¥2,200
100㏄ ボトル ¥1,560 ¥1,400

 

おかげさまで同商品の取扱量が増え、メーカーとの交渉の結果、仕入れ価格を下げることができました。また、同時に仕入れ管理コストも軽減することができました。
これに伴い、会社設立以来の方針のもと、お客様へ還元させていただきます。

現在、さらなる値下げ交渉を継続中です。結果が出ましたらお知らせいたします。

KIIANインクの採用メリット(4)

前回(KIIANインクの採用メリット(3))に引き続き、今回もKIIAN DIGITALインクのメリットについて解説します。

KIIAN DIGITALインクの採用メリット(4)
株式会社サンリュウ

 

■転写紙波打ち減少

濃色ベタ印刷で悩む問題に転写紙の波うち(コックリング)問題があります。インク量を沢山必要とする濃色ベタ部には沢山の水分が存在します。この水分が浸透すれば、プリンターで印刷中に転写紙にコックリングが発生して、その上を往復するプリントヘッドに当たることがあります。

当社はこの問題の解決策としてハイブリッド構造の厚手速乾転写紙を用意しています。紙の中央に樹脂層を設け、水分を吸ってもコックリングを発生し難い構造の転写紙です。他社に無い優れた転写紙で、これ以外の転写紙は使わないお客様もいらっしゃいます。しかし一部には、価格が高いと使用をためらうお客様もいらっしゃいます。これから当社は、コックリング対策として、 KIIANインク採用も選択肢としてお勧めして行きます。転写紙に付着する水分量が減るので、コックリング対策になります。

近年、プリンターの印刷速度は飛躍的に早まっています。このため、前に記したKIIAN インクの採用メリット、転写紙上で乾燥が早いという価値が高まっています。ジャンボロール搭載の高速プリンターの場合は、ロール外径と重量が問題になって来るので、薄い紙でもコックリング問題が起き難い、転写紙波打ち減少という本メリットも注目されることになるでしょう。

 

■転写率の悪い転写紙、インク受容性の低い転写紙使用可

いよいよ、本メリットの解説です。この問題を持つ転写紙としては、インク受理層を設けずコストダウンを計る転写紙、熱融着性を与えるためのホットメルト樹脂を表面に付着させなければならないので十分な受理層を設けられない微粘着転写紙などが代表的な例です。微粘着転写紙は、画像転写時に転写紙と布が加熱圧着するので、ボケが少ない鮮明な転写が出来る、布の伸縮が抑えられるのでゴースト不良発生が少なくなる、などの長所を持つ転写紙です。その使用を希望するお客様が多くいらっしゃいます。にもかかわらず、滲み易さ、画像の濃度不足が微粘着転写紙の普及を妨げていました。この制約を取り除くのが KIIANインクです。

分野が少し異なりますが、Tシャツへの昇華転写では、転写紙の外径の形にシャツ生地が凹む、外形線の跡が凹んで残る問題がありました。転写紙が厚いほど、この問題は大きくなります。では市場にある50g/m2程度の薄手の転写紙を使用したらどうでしょうか?

このような薄手紙の実際の紙厚は60μm超程度になるので、凹み跡を除去することは出来ません。このため当社では透明な極薄フィルムを用いた転写手法(特許申請中)を考案しました。コストを下げるため受理層を塗っていないので、やはりインク量制限が必要になるものです。ここでもKIIANインクが活躍します。KIIANインクを採用することで通常の昇華転写の品質が得られています。この転写フィルムは、転写紙跡が残らず、微粘着転写紙のように生地に貼り付くので鮮明な画質が得られ、透明なので位置出しが容易などの特長がある、当社の命名で「ピットレス転写シート」と呼ぶものです。今後、このフィルム程度まで薄くした転写紙が出現するかも知れませんが、薄くなるほど熱プラテン上昇時に浮き上がって、横にずれ落ち易くなります。ゴースト発生リスクが高まるので、当社特許品と同じ結果は期待しにくいと思われます。

転写後のTシャツ生地に残る、転写紙外形に沿った凹み跡

 

さて、通常の昇華転写紙に戻ります。市場で用いられる転写紙は、より薄く、低コスト化が進んでいます。インク受理層コートは省略される方向に進んでいます。当社では、KIIANインク採用をご検討いただくことは、時代に沿ったものと捉えています。たまたまこのインクに接する機会を与えられた当社は、皆様により強くお勧めすることがその責務と捉えています。

 

 

連載記事第一回(KIIAN DIGITALインク取扱開始)から連続記事を読む

 

KIIANインクの採用メリット(3)

前回(KIIANインクの採用メリット(2))に引き続き、今回もKIIAN DIGITALインクのメリットについて解説します。

KIIAN DIGITALインクの採用メリット(3)
株式会社サンリュウ

■印刷~転写までのサイクルの短縮
転写紙に印刷した昇華インク画像を、すぐに転写作業に使用するのはお薦めしません。昇華インクの中の水分が完全には乾燥していないからです。200℃前後で加熱されると、残留水分はガス化して転写紙と布との間で悪さをします。濃色ベタ画像なのに、転写したら平坦なベタでなく、斑模様のあるベタになってしまったという経験はありませんか?これを防ぐには、転写紙上の印刷画像を転写前に乾燥させておくことが有効です。長尺印刷のためロールで印刷済転写紙を巻き取る場合は、自然乾燥一日は必要と言われています。
KIIANインク採用ならどうなるのでしょうか?前回までに詳細したように使用インク量が減るので、その分転写紙に付着する水分量も減ります。当然、必要な乾燥時間も短くなり、作業効率がUPする訳です。

 

■転写紙上で乾燥が早い

1.印刷18時間後の引き伸ばしテスト:
乾燥の早さを比較するため、CMY300%ベタ画像を用意し、夕方4時に、HANAEインクとKIIANインクそれぞれでこのベタ印刷をした転写紙を放置して帰り、翌朝10時(18時間後)に引き伸ばしテストを行いました。

具体的には、ベタ画像の上に同じ転写紙の裏側を強く押し当てて横方向にずらしてみました(転写紙の巻取状況を想定)。二種類のインク、HANAEインクとKIIANインク両方とも余白部が少し汚れましたが、HANAEインクの汚れの方が目立ちました。添付画像1. 左右に並ぶベタ画像は、同じインク量を吐出させたもので、色はKIIANインクベタの方が濃くなっています。

 

添付画像1.  擦られて汚れたCMY300%ベタ画像(印刷18時間後)

左:KIIANインク、右:HANAEインク

 

 

2. 引き伸ばしテスト2回目 1分、3分、5分後:

次に、印刷した後の放置時間を分け、1分、3分、5分毎に同様のテストを行いました。印刷18時間後の引き伸ばしテスト時と比べて、転写紙の裏側を押し当てる力は少し弱めました。

ベタが三本並ぶ 添付画像2. が、その結果です。ベタの左側と中央の2本はKIIANインクで、右側がHANAEインクです。それぞれ、KIIAN左、KIIAN中央、HANAE右と仮に呼称します。

KIIAN左は、HANAE右のインクベタと同濃度になるインク量で印刷したベタです。KIIAN中央は、HANAE右のインクベタと同じインク量で印刷したベタです。KIIAN中央のベタが最も濃い濃度で印刷されています。

A、B、C三段に分けた引き伸ばしテスト結果は、放置時間1分、3分、5分(下から上方に向かって)による差を示します。

HANAEインクベタは、18時間後の引き伸ばしテスト結果との比較で、軽い荷重にもかかわらず、より多くのインクが削られています。18時間後よりも、もっと未乾燥状態と理解できます。

これと比較すると、HANAEインクと同じインク量のKIIAN中央インクベタは、削られ方が非常に少なく、濃度を同じにしてインク量を減らしたKIIAN左インクベタは、A部分の5分経過時なら削られる部分が無く、余白部汚れが全く無いレベルまで来ています。

このあまりに大きな差は、インク乾燥差だけでなく、インクが硬化する構造による影響も加わっているように感じました。例えば、KIIANインクのと比較するとHANAEインク硬化膜は転写紙の、より表面側に形成されて引っ掻かれ易い、といった構造なのかもしれません。

 

添付画像2. 擦られて汚れたベタ画像(印刷1,3,5分後)

左から、KIIAN左、KIIAN中央、HANAE右

KIIAN左:HANAE右のインクベタと同濃度になるインク量のKIIANインクで印刷

KIIAN中央:HANAE右のインクベタと同じインク量のKIIANインクで印刷

HANAE右:比較元として使用。HANAEインクでのベタ印刷

A横軸部分は5分後、B横軸部分は3分後、C横軸部分は1分後に擦った結果(印刷18時間後のテストよりは弱い力を使用)

 

この一連の引き伸ばしテスト結果から言えるKIIANインク採用メリットは、印刷後の転写紙巻取が容易になること、プリンターでの巻取り途中や転写機上でのロールからの引き出し時に弛んだ部分で発生し易い、擦れ不良の減少、などが挙げられます。

なおご紹介が遅くなりましたが、KIIAN DIGITALインクの採用メリット説明のためのテストに用いている転写紙は、すべてColdenhove(コールデンホフ)社の転写紙です。Coldenhove社はインクジェット昇華転写紙の基本となるガスバリア性に関する世界特許を取得して、メーカー各社にライセンス供与を行っている会社です。その転写紙は世界標準となっています。

次回は最終回で、「転写紙波打ち減少」と、「転写率の悪い転写紙、インク受容性の低い転写紙使用可」の説明です。

 

 

KIIANインクの採用メリット(2)

前回(KIIANインクの採用メリット(1))に引き続き、今回もKIIAN DIGITALインクのメリットについて解説します。

KIIAN DIGITALインクの採用メリット(2)
株式会社サンリュウ

 

■使用総インク量の削減が可能
前回の、採用メリット(1)で、インク削減量の参考値を記しました。今回は、「プロファイル使用」と「プロファイル無し」との二条件と、合わせて詳細解説します。

プロファイル使用 LC/LM有り  29% 削減
プロファイル無し LC/LM有り  40% 削減
プロファイル使用 CMYKのみ   45% 削減

ここでのプロファイルは、iccプリンタープロファイルのことです。プロファイル作成時には、使用総インク量を300%などに限定設定してあるので、リッチブラック色であっても、インクが300%を超えることはありません。黒色を表現する時に使用されるCMYインクは、一定量を超えると自動的にKインクに変換されます。従って、プロファイル使用条件下では、CMYインク使用比率がもともと少なく、使用比率の多い黒色はHANAEインクも高濃度なので、KIIANインク採用でも差が少なくなる訳です。プロファイル無し条件では、CMYインクがふんだんに使用されているので、削減量が大きくなります。

「プロファイル使用でCMYKのみ条件での45%削減」は、誤解を与えたかも知れません。これは同条件のHANAEインクとの差でなく、プロファイル使用でLC/LM有りの6色条件のHANAEインクとの比較でした。KIIANインク採用でもたらされる高濃度の29%削減効果に、LC/LMインクでカバーする色領域を原色のC/Mインクで代替した削減量を含んだ数値です。私どもでは、布印刷なら、RIPとKIIANインクを駆使して LC/LMインクを除外できるお客様も沢山いると考えています。明るい色領域でのドット感は問題にならないとのご評価を期待しています。

 

プロファイル使用

(色相を管理して、シアンは空色になる)

 

 

プロファイル無し

(色相管理無しで、シアンは濃紺色になる)

 

念のための説明ですが、出力結果の比較で言えば、昇華インクのきつい発色をした出力は、プロファイル無し条件での結果であり、シアン色100%部がオフセット印刷のスカイブルー色になる出力結果はプロファイル使用条件で得られるものです。

 

■ヘッド寿命が伸びる
上記のように使用総インク量を劇的に減らせるKIIAN高濃度インクですから、吐出回数、吐出量の減少によってヘッド交換頻度を減らせるのではないかと期待しています。印刷の高精度化と高速化が進む中でヘッドの価格そのものが上がってきています。一個数十万円の時代に入り、ヘッド交換費用はメンテナンスコストの中に占める比率が非常に大きくなっています、その頻度を落とせるかどうかは重要です。

ヘッドメーカーやその型式、サーマルやピエゾなどの液滴吐出方式などの違いによって、予想される耐久寿命は様々です。ヘッド毎に予想される耐久駆動回数が定められています。ヘッドメーカーの公表値例では、吐出可能回数が百億回以上とか、1千億回以上とされているものがあります。1千億回というとてつもない回数ですが、高速ヘッドの中には、1つのインクノズルから毎秒3~4万回もインクを吐き出せるものがあります。この速度での印刷を続けたとしたら、ヘッド寿命は半年程度になってしまう計算です。市販の一般的プリンターの吐出回数は毎秒2万回程度でしょうから、ヘッド交換頻度が1~2年に一回程度というのは納得できます。

ヘッド交換は、吐出回数によるヘッド寿命によるものばかりではありません。ノズルが詰まり難いインクの選択も重要です。HANAEインクはこの点で高いご評価を得てきましたが、KIIANインクも同等レベルと考えています。

 

次回記事は、「KIIANインク採用メリット」リスト順番通りに、印刷~転写までのサイクルの短縮(作業効率UP)です。

 

 

 

(印刷サンプル比較のために、JIS X9201標準画像を配置して使用させていただきました)

 

 

 

 

KIIANインクの採用メリット(1)

前回(KIIAN DIGITALインク取扱開始(2))に引き続き、今回はKIIAN DIGITALインクのもたらすメリット・デメリットのうち、メリットについて解説します。

KIIAN DIGITALインクの採用メリット(1)
株式会社サンリュウ

 

■メリットの概要
高濃度インクに帰属するデメリット、「ノズルが詰まり易い」はKIIAN社の高度な分散技術で改善でき、「ドット感が出易い」はグレーインクや RIP処理で改善できます。今回からはメリットの方です。いくつかを羅列してみると、下記のようになります。ここでは皆様が高い関心をお持ちのインク削減量について簡単に記しておき、スタートは、あえて「その他」から入ります。

「KIIANインク採用メリット」リスト:

・高濃度のために使用総インク量を減らせる(コストダウン)
・ヘッド寿命の伸び(インク吐出回数の減少による。コストダウン)
・印刷~転写までのサイクルの短縮(作業効率UP)
・転写紙上で乾燥が早い(巻取が容易、弛んだ部分の擦れ不良の減少、作業効率UP)
・転写紙波うち減少(ヘッドが紙に当たる不良減、薄い転写紙採用可、コストダウン)
・転写率の悪い転写紙、インク受容性の低い転写紙使用可(印刷品質向上)
例えば、微粘着転写紙、ピットレス転写シート(当社特許技術商品)、インクジェット普通紙(※転写紙でない、普通紙を昇華転写用として使用)
・その他

 

■インク削減量の参考値
図のA4サイズ画像を用いて、当社HANAEインクとの比較で、KIIANインクに交換した時の可能な削減量を調べました。結果だけ記します(保証値ではありません)。なお、HANAEインクは、他社インクとの比較で、「メリハリのある高い濃度の出力が得られる」と定評を頂いているインクです。その黒色は、既に高濃度インクです。市場の標準的なインクからの交換なら、削減量はさらに大きくなると思われます。

インク量測定に使用した画像(JIS X9201標準画像を配置)
プロファイル使用 LC/LM有り  29% 削減
プロファイル無し LC/LM有り  40% 削減
プロファイル使用 CMYKのみ   45% 削減

 

■メリット その他
1)高濃度インクでもドット感が少ない
前回はデメリットとして、明るい色領域でのドット感問題を挙げまし。これを翻すようですが、KIIANインクはその特性によって、ドット感問題が低減します。理由は下記です。

インクの多くは、吐出液滴が小さくなると、空気抵抗だけでなく、そのインクの動的弾性率や、静電気などの影響で、着弾位置や大きさが不正確になってきます。インクの動的弾性率は、液滴吐出時にばねが縮むように逆方向への流動が起こることに関わり、液滴の吐出を阻害する要因になります。当社標準のHANAEインクとの比較で、KIIANインクは高いインクジェット印刷適性を持ち、明らかに着弾位置の正確性が向上しています。KIIANインクが同じ大きさの点が規則的に並ぶのに対して、HANAEインクは着弾位置のずれと液滴大きさのばらつきが出て模様を作り、ドット感、ざらつき感という問題を作り出すことがあります。(印刷サンプルを拡大鏡で目視確認、比較しました。以下、比較用の模式図です)

正確な着弾位置のドット(KIIANインク)

 

大きさ、形、位置のずれたドット(標準インク)

 

ドット感が比較的顕著に表れるのはグレー色です。従って、この問題を重要視するお客様にはグレー色の搭載をお勧めします。ライトシアンとライトマゼンタはお客様によっては省略できるのではないかと考えています。他のインク使用時と比較して、KIIANインクは、ライト系インクを使用するにしても、その使用範囲を狭めてもドット感問題が気にならなくなります。ライト系インクの領域を原色のシアンやマゼンタに置き換えられれば、インクコストは大幅に低減できます。

メリット説明をリスト最下段の「その他」から始めたのは、このコストダウンが大きいことを認識していただきたかったからです。次回からは、「KIIANインク採用メリット」リスト順にメリット説明をして行きます。次回記事は、使用総インク量の削減が可能、ヘッド寿命が伸びるに関してです。

 

KIIAN DIGITALインク取扱開始(2)

前回(KIIAN DIGITALインク取扱開始)に引き続き、今回はKIIAN DIGITALインクのもたらすメリット・デメリットのうち、デメリットについて解説

 

■高濃度インクに帰属するデメリット

1. 色素分量の増加とノズル詰り

昇華インクの色素は染料ですが、通常の染料のような液体ではなく固体です。顔料と同じです。加熱によって固体からガス化するので、インクは「昇華(液体を経ずに固体から気体へと相転移する現象)インク」と呼ばれます。

昇華とは ※作図参考Wikipediaより

固体ですから、高い濃度を得るために色素分量を増やせば、ノズル詰りが発生し易くなります。固体色素の沈殿も起こり易くなるので、ナノレベルへ粉砕してのより高度な分散技術が必要になります。「標準色インクで問題無かったプリンタに、高濃度インクを搭載したらノズルが詰まった」という話は珍しいことではありません。

 

 

2. 高濃度とざらつき感

もう一つの大きな問題は、長所であるはずの「高濃度」がもたらします。インクスロットが六個、あるいは八個と並ぶプリンタは CMYKの他に、何色を差し込むでしょうか? 多くの場合で LCと LMですね。これらの薄めの色は、CMYKインクがまばらに付着する明るい色領域で活躍します。CMYK原色だけのプリンタでは、明るい色領域での原色を小さな点にしてまばらに存在させます。

これが「ドット感、ざらつき感」として敬遠されます。原色の小さなドットをライト系のドットで代替すれば、同じ濃度を得るのにドット数を沢山出せます。大きな面積に出来ます。ドットが大きくなって潰れて来るので小さな濃い点が並ぶ「ドット感」が減ります。

 

下図に、グレー色を表現するドット例を示しました。同一濃度の色を表現する時に、解像度は同じでも、濃い黒の方がドットの数が減ります。グレーインクよりは標準黒インクが、標準黒インクよりは高濃度黒インクの方がまばらに散在することになります。このように、ドット感についてだけ言えば、高濃度インクの採用は、ライト系インクを採用する対策と逆行する「改悪」になるのです。

 

■デメリットへのサンリュウの対処
高濃度インクは、高速を求めるアパレル業界対応のインクですから早い乾燥が求められます。速い乾燥のためには少ないインクで同じ濃度の発色をさせます。ですから、高濃度インクセットにはライト系インクが無い場合が多いのです。幸い KIIANインクの場合は、LC、LMも用意しています。ただ、日本のサイン業界の求める品質レベルは高く、さらにドット間を押さえるためグレー色インクの採用が求められる場合が少なくありません。このようなお客様のために私どもは、HANAEインクのグレーを提供します。KIIANインクとミックスしての使用に問題はありません。

 

もう一つの有効な対処法は RIPの機能を使ってドットの出方を換える方法です。当社は看板業界だけでなく、捺染印刷業界でも定評のあるスイス・ErgoSoft社の輸入元であり、同社のソフトウェアRIP (ErgoSoft RIP) を販売しています。このRIPの採用が条件になりますが、いくつかの手法でドット感の軽減が出来るようお手伝いさせていただきます。

さて、次回記事ではいよいよ、KIIAN DIGITALインクのもたらすメリットについて、「KIIANインク採用メリット」リスト と共に解説します。

 

 

 

 

KIIAN DIGITALインク取扱開始

KIIAN DIGITALインク

価格: KIIAN DIGITALインク 1L ¥7,400(税抜)

色(6色) C,M,Y,K,LC,LM

 

 

■新ブランド KIIAN DIGITALインク 発売の経緯

(株)サンリュウが自社開発のインクジェット用昇華インクを、輸出することも考慮して、「華恵(HANAE)」と日本名を付けて発売したのが22年以上前になりました。

HANAEブランドインクはご好評を得て、バージョンアップを続けながら現在も販売を継続しています。

一方で、世界の開発力も新たな商品を生み出しています。そのような先端技術による特徴ある商品の中から、当社は今回、イタリアのKIIAN DIGITAL昇華インク(KIIAN社 kiiandigital.com)の取り扱いを開始することにしました。

これから、このインクについてのご紹介をして行きます。ご質問などありましたら、当社までご遠慮なくお問い合わせ下さい。

 

 

■今後のインク価格政策

HANAEブランド昇華インク価格は2018年10月現在でも業界最安値レベルに設定されていますが、来年にかけて大幅な値下げを実行する考えです。

KIIAN DIGITAL昇華インクの価格は、その一割程度高い水準に設定します。成長著しいアパレル業界と比較し、布素材へ印刷するサイン業界はプリンタ需要が満たされ成熟化しています。

当社は、成熟化の進んだ業界でも生き残れるだけでなく、むしろ皆様が市場シェアを拡大できるよう、品質面だけでなく、コスト面でも貢献させていただこうという戦略を採ります。

 

■価格一割高の理由
次は、KIIAN DIGITALインクがHANAEブランドインクより一割程度高い理由です。KIIAN DIGITALインクは、高濃度昇華転写インクです。

HANAEブランドインクもその深い黒色濃度に対して「他社に無い黒色だ」と、高いご評価を得て来ました。KIIAN DIGITALインクは、CMYKすべての色が高い濃度を持っています。

含有色素量が違うのでインクの原価が高くなるのは避けられません。色素分散技術は高いレベルが求められ、品質管理は大変になります。この差を一割程度の範囲に抑えることは容易ではないとご理解頂ければ幸いです。

 

次回情報 KIIAN DIGITALインク取扱開始(2) では、KIIAN DIGITALインクのもたらすメリット・デメリットについて解説予定です。

 

 

Coldenhove社昇華転写紙のご紹介(続)

■転写紙メーカー名公表後

前回紹介(昇華転写への軌跡)したおかげと思います。転写紙問い合わせでメーカー名の「Coldenhove」や「コールデンホフ」という検索用語で当社HPに来訪されるお客様が増えているようです。これらのお客様の多くが、当社が日本で未発売の転写紙についてもメーカーの型番を指定してのご質問やサンプル送付依頼を下さいます。皆様がインターネット検索を駆使して情報収集に熱心なことを感じると同時に、Coldenhove転写紙の日本販売代理店として、メーカーの商品を正確に幅広くご紹介しなければいけないということを痛感させられています。

■Coldenhove社 日本市場担当・Gijsbert Harmsenさん
Harmsen(ハームセン)さんが、私どもをフォローしてくれる営業責任者です。年に何回かは来日して、情報交換をさせてもらっています。遠方であっても、ある程度の使用量を期待できるお客様には、出張して一緒にご訪問させていただいたこともあります。私どもからだけでなく、メーカーの方針や最新市場動向などをHarmsenさんから直接聞きたいというお客様はご一報ください。来日時期とお客様の都合が合えばご訪問予定を取らせていただきます。

https://www.coldenhove.com/contact/our-sales-team.html

↑Coldenhove社セールスチーム/Harmsenさん写真も掲載されてます。

 

■転写紙型番の数字の若干の違いについて
当社の商品名「薄手 Light」としている商品は、メーカー品番では Jetcol HTR1000です。メーカーホームページには、Jetcol HTR1100という型番も載っており、混乱するかも知れません。仕様説明内容を読むと、重量が 66gと64gと違いはあるものの、他の内容は全く同一です。ですから、違う商品が用意された訳ではないのです。メーカーが一部設備を更新して製造した結果、工程の関係からこのような差が出ているもので、異なる品質の商品作りを目指したものではありません。転写画像品質も変わらないので、皆様は同一商品と解釈して結構と思います。

■ジャンボロールの取り扱いを開始します
前回紹介したように、高速プリンタの普及に伴い、転写紙の販売が急速に伸びています。プリンタに搭載される転写紙ロールは長尺化して、千m台の長さのミニ・ジャンボロールから、1万mを超えるジャンボロールが用意されています。その代表的商品が Jetcol Industrial Xtremeです。幅は、1620mm~3200mmです。当社もこの取り扱いを開始します。ご興味のある方はお問い合わせ下さい。

 

■付随技術
ジャンボロールは、長尺化に伴いロール直径が大きくなり重量も増します。これを押さえるのには紙厚を薄くすることが効果的です。薄くなった紙でもインク中の水分でコックリング(波うち)が起こらないようにするために、濃度の高い昇華インクが求められます。濃度の高い昇華インクは、ヘッドが詰まり易い傾向があります。当社はこのための詰まり難い高濃度昇華転写インクもご用意しました。このインクは一般的な1.6m幅程度のプリンタにも搭載できます。日頃、印刷中に、「ヘッドが転写紙に当たってしまう」とお困りの方は、ぜひこの高濃度インクをお試しください。

 

『転写用楽枠ライト』のご案内第二弾です!

小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレーム『転写用楽枠ライト』を前回発表 しました。Tシャツに、転写用楽枠ライトを装着して転写機へ→ 装着したまま熱プレス→ 装着したまま取り出しで、作業効率UP!

Tシャツ拡張用のフレームで、転写作業時の効率アップ、火傷避けに効果等を期待できるものです。

 

「特に、熱プラテンを上下旋回開閉する「あおり式とかヒンジ式と呼ばれる転写機の場合は、上下空間が狭いので効用大とお伝えしました。今回は実際の使用方法についてです。

あおり式転写機のプラテンは上昇させると手前側は大きく開きますが、奥の方は非常に狭いスペースしかありません。ここに手を差し込んでのシャツ拡張作業は注意を要します。プラテンに触れて、火傷し易いのです。

写真1 Tシャツを楽に転写機にセット、そのまま熱プレス可能

写真1のTシャツは、転写用楽枠ライトを通して広げられた状態で、転写機に立てかけられています。転写用楽枠ライトを使えば、このようにシャツをぴんと張った状態に維持させることが出来ます。ですから、狭いスペースであっても、手を奥に差し込む必要は無く、安全にセット作業が出来ます。転写機にセット後に、そのまま(Tシャツに転写用楽枠ライトをセットしたまま)で熱プレスを行います。転写後の取り出しももちろん簡単です(写真2)。

写真2 熱プレス後、転写用楽枠ライトごとTシャツを楽に取り外し

 

ここで使用方法についてのアドバイスです。

写真3 Tシャツと転写用楽枠ライト

転写機の奥中央に支柱があって、奥行き方向スペースが十分ある場合:

写真3の転写用楽枠ライトとTシャツは、転写機の奥中央に支柱があって、奥行き方向スペースが十分ある場合の上下です。

写真4 支柱が奥にある転写機なら左右の中心出しが容易

この上下位置でTシャツと共に転写用楽枠ライトの中央上部のフレーム凹みを転写機支柱に押し当てれば、簡単に左右の中心が出せます。

支柱が奥にある転写機なら、Tシャツに、転写用楽枠ライトを装着して転写機へ(容易に左右の中心出し)→ 装着したまま熱プレス→ 装着したまま取り出しで、作業効率UP!

 

転写機の奥行き方向スペースが十分にない場合:

それに対し、あおり式転写機では、中央上部のフレーム凹み部を差し込むだけのスペースが無い機種が多くあります。この場合は、フレーム上下を逆転させて使用します(写真1、写真2参照)。スペースが狭い機種でも、転写用楽枠ライトの使用が可能になります。

写真5 奥行方向が十分ではない転写機の場合は上下を逆に

 

お使いの転写機寸法が特殊で、上記使用方法でも転写用楽枠ライトを利用できない場合はご相談ください。特別仕様の転写用楽枠ライトも検討させていただきます。

 

★同業者様へのご注意
転写用楽枠ライトは、その使用法などに関する特許申請をしています。同様商品を発売される場合はご注意ください。なお、申請間もないので、特許は未だ公開されていません。

 

※2018.8月に小型熱プレス機用Tシャツ拡張フレームの商品名称を変更しました: 楽枠ライト → 転写用楽枠ライト